A global gig economy

2019年8月2日にアップロードされたBBC Business Dairyの記事についてのブリーフメモです。

スクリプトはありませんが大まかな和訳を紹介しています。

粗々で仕上げていますので内容と合っていないところがあるかもしれませんが、リスニングや英語学習の参考にしていただければ幸いです。

 

記事名:A global gig economy

【ポッドキャストの内容】

gig economyといえば肉体労働のことを思い浮かべるかもしれないが、IT系のものもある。

Human Cloudと呼ぶ人もいるくらい。

 

Edwin(BBC)

Upworkについての概要説明。企業は、世界中の登録者から希望にかなう人に仕事をやってもらいお金を払う。

仕事は短期でも長期でもよく、データ分析からコピーライティングまで、なんでもOK。

企業と個人は互いに評価をし合い、その星の数が相手選びの大きな指標になる。Upworkは企業が払ったお金の何パーセントかを収益として得ている。つまり「人間のebay」。

 

Ray(データコンサルタント)

A-Freelancerというサイトにも登録しているけどUpworkよりも少し条件が悪いのでUpworkのほうをより多く使って仕事をしている。

企業にとっても労働者にとっても、履歴で相手のスキルや支払いが可視化されていて効率が良いよね。

 

Manuela(BBC)

そう聞くと、プラットフォームで仕事を見つけるのはとても簡単そう。

でも、そんなうまい話ってある?

■ What's the catch?:何か裏があるんじゃない?

 

Edwin(BBC)

Rayは珍しいケース。多くの人は、Upworkが提示している最低賃金の$3/1hか、それよりも低い賃金で働かされている。

 

Ray(データコンサルタント)

たとえばコピーライティングなんかは色んなスキルが必要だけど、労働者は良い評価を得て履歴に残すことが大事だから、登録したての悪い条件の仕事でも飲んで引き受けてしまったり、時間をかけ過ぎて結局時給がとても安くなってしまうという事が頻発している。

最初は条件が悪くても良い評価のために頑張って、だんだんと自分のやりたい条件で仕事ができるようになるというのがモデル化してしまっている。

 

Edwin(BBC)

Rayを見つけたのはRedditというオンラインの掲示板でなんだ。ここではたくさんのワーカーがフリーランスののプラットフォームサイトについて議論したり不満を言ったりしてて、それを見ると大きくは問題が2つ。

①ワーカーは一番最初の仕事をもらうのにとても苦労している。

②クライアントとトラブルがあった場合、自分のアカウントがブロックされたりして、トラブルの解決方法に問題がある。

さらにおもしろいのはタイムトラッキングという機能。Upwork経由で仕事をした時間が計測される。

働いた分だけ確実にお金がもらえるという主旨だが、うまく機能していないという声も掲示板には多く見られる。

 

Mark Graham(Oxford Internet Instituteの教授)

(3年間の調査を紹介)

仕事よりも人のほうが多い。アプライで日が暮れがち。

ワーカーもクライアントもお互いに評価されるわけだけが、ワーカーがクライアントに低評価をつけられると、逆と比べて挽回が難しすぎるので、ワーカーに低評価をつけることにはより大きな罰則がある。

70,000,000人くらいの人がこういうプラットフォームサイトに登録してるのでは。

インド、バングラデシュ、フィリピン、アメリカにはギグワーカーがめちゃ集中。

 

Manuela(BBC)

(オンラインで場所の制約がなくなったにもかかわらず)先進国が途上国に労働をアウトソーシングしている構図は南北問題そのもの。

世界の労働市場、賃金、その他諸々はどこに行きつくんでしょうか?

 

Mark Graham(Oxford Internet Instituteの教授)

ワーカーが労働契約なしで働くようになっていく可能性がある。

世界中のワーカーが競争するわけだからコストもどんどん下がる。

保護するものがなかったらワーカーの条件はどんどん悪くなるでしょう。

               

Edwin(BBC)

一方、一度能力があるとされたフリーランスには企業はお金を惜しまないという面もある。

さて、インドには個人ではなく会社全体がUpworkで仕事を見つけているようなところもある。

■ anecdote(ǽnikdòut):逸話

 

Arora(インド人。会社の中でマネージャーとして、開発者に与える仕事をUpworkで見つける仕事をしている)

前の雇用主は、Upworkに何かトラブルがあってアカウントがロックされたとき、Upworkと話すためにカリフォルニアにすっ飛んで行ったことがある。Upworkは力を持ちすぎ。独占。他のサイトは集めても20パーくらいのシェア。

 

Manuela(BBC)

このような現状に、上限(終わり)はあるのか。

 

Mark Graham(Oxford Internet Instituteの教授)

インドとかの人がこういうプラットフォームに登録するのは、地域の労働市場がクソ(仕事見つからない)で、そこから離れて仕事を探せるから。

でもその仕事の条件がが良いわけでは決してない。ギグのプラットフォームでは、労働者たちが団結することも難しい。

プラットフォームが、ワーカーが競争的になるようにデザインされているから。

解決策としては、規制を設けたり、労働者を束ねる強い組織を作ったりすること。

加えて、プラットフォーム自体を評価する基準を作っていくこと。

企業とワーカーの間の関係だけでは不十分。倫理的な労働契約になるように、望ましい方向にもっていかなければ。

 

本記事の概要説明(BBCより引用)

Are freelancing sites threatening worker's rights? Manuela Saragosa and Edwin Lane investigate the rise of platforms like Upwork, which allow anyone in the world with an internet connection to become a gig economy worker. We hear from Ray Harris, a data consultant who has built his business through Upwork, and Nekait Arora, who works for a software development company in India where Upwork is a major source of new business. Mark Graham, professor of Internet geography at the Oxford Internet Institute, explains why he thinks this developing global gig economy could be a threat to workers' rights.

www.bbc.co.uk

■ gig economy:(インターネット経由で)企業から単発または短期の仕事を請け負う労働環境 ■ threat(θrét):脅威