この英語聴き取れますか?⑭:アぃすィングカぃムフォ-リングフォ-~りム
ネイティブの発音って、音がくっついたり脱落したりして、聴き取るのが難しいですよね。でも、どんな音かわかっていれば聴き取れる音もけっこうあります。型で覚えておくことは大事です。
このブログでは、カタカナ母音を使って発音記号を「カタカナで見える化」し、英語を紹介しています。カタカナ母音は、身近なカタカナ表記なので直観的、また英語の音を「見る」という新感覚が刺激になり、曖昧だった音の整理が進むことで印象に残りやすく、記憶定着も促進されます。
ということで、今日はニック先生の動画を紹介しながら、よくある脱落や連結の型についてカタカナ母音で解説していきたいと思います。ニック先生の動画はとてもわかりやすくて、実際ネイティブがどう発音するか解説されているので、とてもありがたい動画です。それでは見ていきましょう。
ではさっそく聴いてみましょう。なんと言っているか聴き取れますか。
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正解は[ I think I'm falling for him ]でした。聴き取れましたか。「彼を好きになりはじめたみたい」という意味ですね。映画や日常会話でもよく出てきますし、それほど難しいフレーズではありませんが、音が脱落、連結していて聴き取れなかったという人も多いんじゃないでしょうか。見たら分かるのに、、、悔しいですよね。しかし、どんな音かわかっていれば案外聴き取れるものです。それではカタカナ母音で音の変化について解説したいと思います。
音声変化の合わせ技:/ h /の脱落 x 子音・母音の連結
/ h /は英語の中でも弱い音として扱われていて、特にhe、him、his、herの場合は、ネイティブが発音するとほとんどが脱落しています。for him の/ h /もよく脱落します。
「hの壁」がなくなると、1つ前の子音(この場合 forの / r /)と/ h /の次の母音(himの/ i /)が連結します。脱落・連結の合わせ技です。
それではまず復習をかねて、/ r /以外の子音が母音と連結する例を見てみましょう。
続いて r + 母音の連結です。/ h /が脱落したfor him / fər_im /は、連結すると/ fər_rim /のように聞こえます。この音、他の子音連結より苦手という人、多いんじゃないでしょうか。聴き取り辛さも相まって、そもそもどの音が連結しているのかよく分からないという人は、カタカナ母音で「見る」のも一つです。音のつながりが整理されて苦手が克服できるかもしれません。
ここでは、before he comes(彼が来る前に)とI'm sure he's OK(彼はきっと大丈夫だよ)を使って r + 母音の連結を練習してみましょう。
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fallingは「リ」、for himは「り」
/ l /と/ r /って、似ているけど区別しないといけないペアですよね。その例として、fallingと/ h /が脱落したfor himをカタカナ母音で見てみましょう。
カタカナ母音では、/ l /の音を「ラリルレロ」、/ r /の音をひらがなの「らりるれろ」で区別します。fallingは/ l /なので「リ」、for himは/ r /なのでひらがな「り」になります。
2つの音の違いは、ざっくり言うと、/ l /は舌が歯茎にしっかり(ベッタリと)タッチするのに対して、/ r /は舌が歯茎にタッチしない、という点です。ニック先生が動画で詳しく解説してくださっているのでそちらもチェックしてみてください。
( / r /の音の解説)
(3:04~、再生ボタンを押せばすぐ始まります)
( / l /の音の解説)
(6:35~、再生ボタンを押せばすぐ始まります)
(falling for himの発音も確認してみましょう)
(8:10~、再生ボタンを押せばすぐ始まります)
I think I'mでアぃすィングカぃム
これも子音・母音の連結ですね。I think I'm はとてもよく使うフレーズなので、かたまりで覚えてしまいましょう。I thinkにheが続くと、/ h /の壁がなくなり、脱落 x 連結の合わせ技が見事に決まっています。それではいくつか例を見ながら練習しておきましょう。
(9:14~、再生ボタンを押せばすぐ始まります)
それでは全部合わせて練習してみましょう。
[ I think I'm falling for him ]
(9:29~、再生ボタンを押せばすぐ始まります)
では最後にもう一つ動画を見てみましょう。この動画では[ ...oh, you're probably right. Your way is better. And they're like no, no, no. Never works. We weren't falling for it. We like each other. ]と言っています。聴き取れるかトライしてみてくだい。
Kari Byron: "The Art of Science" | Talks at Google
(8:03~、再生ボタンを押せばすぐ始まります)
いかがだったでしょうか。ある程度型で覚えていけば、音がつながっていたり脱落していてもリスニングはかなり楽になると思います。発音記号では覚えられないし(書くとこうなります→ aiθiŋkaimfɔːliŋfɔːrim)、カタカナで書くと細かな音の違いが曖昧になり、結局音が再現できないという人は、カタカナ母音で直観的に覚えていくことをおススメします。
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